カビについて

カビの基礎知識

発生原因

カビの菌は、あらゆる場所に存在します。カビの好む環境条件が揃い菌が繁殖すると、目に見えるカビとなります。これが、いわゆる『カビが生えた』という状況です。

カビの好む環境条件

  • ①湿度が高い (60~80%)
  • ②温度が中程度 (25~30℃)
  • ③栄養分が豊富 (ホコリや皮脂などの汚れ)

発生しやすい場所

建物の高気密、高断熱化が進み、年中カビが発生するように。給気、換気量が少ないケースでは、カビの温床となります。以下のような場所は、特に注意が必要です。

住宅

その他:ウール、綿、革製品、楽器など

  • 家具、本棚
  • エアコン
  • 畳、カーペット
  • 床下、天井裏

オフィスビル

その他:化粧壁裏、外調機内、水回り施設など

  • 壁の裏
  • 床材、タイル目地
  • 機材、物置
  • 壁紙

被害状況の調査方法

調査の流れ

  • 01
    カビ菌を採取
  • 02
    一定期間、培養
  • 03
    専門機関による分析
  • 04
    報告書にて結果を報告

分析内容

採取方法

拭き取り調査 カビを直接拭き取って採取します
浮遊真菌調査 室内空気を吸引し、浮遊するカビ菌を採取します

予防方法

カビの発生を防ぐには、カビの好む環境をつくらないよう、室内環境を管理することが大切です。
一度カビが生えてしまった場所は、カビの除去除菌に加えて、防カビ施工を実施すると、より再発を防げます。

対策例

  • こまめに掃除し、カビの栄養分を減らす
  • 除湿器やエアコンを活用し、湿度を下げる
  • 窓の結露を防いだり、定期的に拭き取るようにする
  • こまめに換気を行い、空気を入れ替える
  • 除菌や防カビ施工を行う

菌種と危険度

環境中に多いカビ、酵母

   
菌名(属名) レベル カビの色 健康被害など
アスペルギルス(コウジカビ) ★~★★ 褐色、黒、黄、緑 真菌症、アレルギー、カビ毒
肺、耳、皮膚などに感染
アルテルナリア(ススカビ) 黄褐色、黒褐色 皮膚に感染
稀にアレルギーを引き起こす
クラドスポリウム 稀に角膜、皮膚等に感染
空気中に多く存在
トリコデルマ(ツチアオカビ) 白、緑 カビ毒
抵抗力が低いと稀に感染
ペニシリウム(アオカビ) 灰緑色、橙、緑、青 アレルゲンの可能性あり
カビ毒、非感染性が多い
ムコール(ケカビ) 淡灰黄色 病原性が低いものが多い
稀に皮膚、肺に感染

※『医真菌学会雑誌』,34巻,p240-22,(1993年)及び、千葉大学名誉教授宮治誠、西村和子両氏の指導を元に作成

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